春のお彼岸でお墓参りをしたり、仏壇にお供えをしようと思っている方も多いでしょう。日頃からご先祖様に感謝している方も、そうでない方もお彼岸は年に2回しかない大切なご先祖様を敬う日ですので、感謝の気持ちを持てると良いですね。
お彼岸の期間にお供えをしようと思っている方で、食べ物や花など、どのようなものをお供えすれば良いか迷っている方もいると思います。そのような方の疑問が解決できるように、春のお彼岸のお供えものについてまとめました。
参考にしてくださいね。
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春のお彼岸でご先祖さまを供養しましょう
春のお彼岸とは?
お彼岸は、雑節(季節の移り変りをより適確に掴むために設けられた、特別な暦日)の一つで、3月の「春分の日」の前後各3日を合わせた各7日間のことをいいます。
お彼岸が始まる最初の日を「彼岸の入り」
真ん中の春分の日を「彼岸の中日」
お彼岸が終わる最後の日を「彼岸明け」(あるいは地方によっては「はしりくち」)と呼びます。
ちなみに、2018年の春分の日は3月21日(水)です。
春のお彼岸は、『ご先祖様を供養する日』になりますので、仏壇やお墓を掃除してお祈りし、先祖を供養する大切な日になっています。
春分の日にお彼岸があるのは、ご先祖様がいる「あの世」と現世が1番近くなる日だからと言われています。
1番近くにいる時に供養して感謝を伝えることで、ご先祖様に届きやすいと考えているのですね。
春のお彼岸でお墓参りをする日はいつ?
春のお彼岸でお墓参りに行こうと思っている方は多いと思いますが、「いつ行けばよいの?」と疑問がある方もいるでしょう。
春のお彼岸でお墓参りをする日や時間帯などは特に決まっていませんので、彼岸の入り~彼岸明けまでの間のご都合の良い時に行かれると良いでしょう。
お墓にお参りするのは、「彼岸入り」の日か「お中日」が多く、午前中に行くのが一般的と言われています。お墓がお寺の敷地内にある方もいらっしゃると思いますが、遅い時間ではお寺が閉まってしまい迷惑になってしまうことがあるので、夕方頃までにお参りされるとよいと思います。
【遠方でお墓参りができない場合は?】
仕事や遠方でお彼岸にお墓参りが出来ない方は、仏壇があれば仏壇にお供えをしてお線香を手向けて手を合わせるだけでも良いでしょう。仏壇が無い方は、手を合わせて心の中でしっかりご先祖様を敬う気持ちが持てればよいですね。
お墓参りはいつでもできるので、お彼岸以外で帰省することがあればその時にお墓参りに行かれると良いと思います。
春のお彼岸にはどんな食べ物をお供えする?
お彼岸でお供えするものは特に決まりはありませんが、春と秋のお彼岸でお供えするものに特徴があります。
春のお彼岸:ぼたもち
秋のお彼岸:おはぎ
または、「彼岸団子」というものをお供えすることもあるようです。
他には、
・故人が好きだったもの
・お酒
・果物
・お菓子
などをお供えする方が多いです。
お供え物は仏様やご先祖様への敬意や感謝の心を表すものです。
そういった気持ちがあればどのようなものでも良いとわれているようです。
なぜ春のお彼岸には「ぼたもち」を供えるのか?「おはぎ」との違いは?
お彼岸にぼたもちをお供えするのには、2つの理由があると言われています。
①五穀豊穣
もちお米から作られるお餅には、「穀物などの農作物が豊作になるように」という『五穀豊穣』という願いが込められています。
②魔除け
昔から赤色には魔除けの力があると言われており、祭りごとやお祝いの時に赤色がよく使われていました。
赤色の食べ物である小豆を使用したお赤飯やあんこは、昔から今でもお祝いごとに欠かせない食べ物となっています。
昔は今と違って甘いものがあまりなかったので、ぼたもち=ごちそうとされていましたので、それもお供えする一つの理由だと言われています。
お供えするものには、「ぼたもち」と「おはぎ」がありますが、どんな違いがあるかご存知でしょうか?
実はぼたもちとおはぎの違いは名前だけで、基本的には同じ食べ物なのです。
漢字にするとぼたもちは「牡丹餅」となり、春の彼岸に咲く牡丹似ているからついた名前。花の大きさに合わせて大きめに作ったり、こしあんを使用するのが「ぼたもち」という地域もあります。
一方でおはぎは「御萩」となり、秋の彼岸に咲く萩の花がたくさん咲くことからついた名前で、地域によって、おはぎは小さめに作り、粒あんを使用するところがあるそうです。
お墓参りでお供えした食べ物はどうする?
お墓参りをする時に食べ物をお供えする方も多いですが、お花以外のものは基本的には持ち帰るようにしてください。
お墓参りや仏壇にお供えした食べ物は、お供えしたあとはすぐにお下げしていただくのが本来のマナーです。
すぐに下げて食べてしまうのは良くないと思われる方もいますが、そのまま置いておいて腐らせてしまうことの方が食べ物を粗末にして良くないと言われています。食べ物の命を大切にして、自然の恵みに感謝するということも大切なことです。
また、食べ物を置いて帰れない寺院がほとんどですので、お供えしたものを置いて帰りたい場合は、寺院へのご供養という形でお菓子やお酒などを包装してご供養されると良いでしょう。
春のお彼岸でお供えする花はどんなもの?
お墓や仏壇のお供え物として花は欠かせないものの一つだと思います。
お花が供えてあり、きれいに掃除がされているお墓を見ると、他人からでも先祖を大切にしていることがわかりますよね。
お供えする花には決まりなどあるのか、どんな花が良いのかなどまとめました。
お供えする花に特に決まりはない!
春のお彼岸でお墓や仏壇にお供えする仏花は『菊』が多いイメージですが、菊でなければならない決まりはありません。
仏花に菊が多いのは、長持ちして、いろんな色の花があるのでお供えした時に映えると言われています。
春の彼岸には「ぼた餅」を食べる風習があるので、この時期に多く出回ることから牡丹の花を飾る方も多いようです。
春のお彼岸には、一般的には白や淡い色の花を贈り、清楚な印象の花を使うことが多いです。
地域によっては、色使いが決まっているようなところもありますが、故人の好きだった花があればそちらをお供えされるとよいでしょう。
バラやトゲのある植物に対しては仏教的には禁忌とされていませんが、不快に思われる方もいますのであまりお供えはされないようです。
花をお供えする前には、お墓や花立てをきれいに掃除し、きれいな水を入れてお供えします。
仏壇はお彼岸までに掃除し、花や供物をお供えしてくださいね。
フラワーアレンジメントもあり
最近では、そのまま仏壇に置けるお供え用のフラワーアレンジメントもあります。
プリザーブドフラワーで作られたものもあり、遠方でお彼岸に帰れない方などは実家に送ってお供えしてもらう、という方もいるようです。
きれいなお花を長く保つのは水替えや手入れが大変です。
フラワーアレンジメントやプリザーブドフラワーなどであれば、水替えの手間や水が腐ってご仏前を汚す心配などがないので、仏花の人気が高まってきているようです。
お墓にお供えするのには不向きだと思いますので、仏壇の前に飾ると良いと思いますよ。
まとめ
・春のお彼岸には、ご先祖様を敬い感謝できるよう、お墓を掃除したりお供えをして気持ちを表しましょう。
・お供えする食べ物に決まりはないが、供えた後はお下げしたいただくのが基本的なマナー。
・お供えする花にも決まりはないので、個人の好きな物、季節の花などをお供えするのがおすすめ。
春のお彼岸にはお供え物を持って、お墓参りや仏壇に手をあわせて日頃の感謝の気持ちを伝えてくださいね。