お酒は「百薬の長」とも言われ、適量飲めば寿命が長くなるといわれています。
しかし、お酒が好きな方にとってその適量はほんのわずかですぐに飲む量が多くなってしまい体に何らかの影響が出てしまっている方もいると思います。
中には、アルコール依存症やその予備軍の人もかなりいるようです。
アルコール依存症になると人生がめちゃくちゃになり、アルコールをやめたくてもやめにくくなってしまうので予備軍の方も早めにお酒の量を減らす必要があると思います。
今までお酒をたくさん飲んできた人が急に飲まなくなると、体には様々な症状が出ると言われています。
こちらでは禁酒による離脱症状やその対策についてまとめましたので、お酒をやめたい方の参考になればと思います。
Contents
禁酒をするとどのような離脱症状が起こる?
今まで毎日のようにお酒をたくさん飲んでいた人が、急にお酒を飲まなくなると人の体にはどのような症状が出るのでしょうか?
私の主人は、アルコール依存症レベルまで飲酒量が増えておりましたが、あることがきっかけで禁酒・断酒するようになりました。
現在もアルコールは全く飲まず、禁酒を始めてからもうすぐで2年になります。
その際に、心身共にアルコールの離脱症状が出ていたのは確かです。
離脱症状は人によって異なるようですので、主人の実体験を交えながらお伝えしていきます。
禁酒の離脱症状は時期によって症状が異なる
禁酒をすると離脱症状が現われるのは、体内のアルコール濃度が下がってくるからです。
アルコールが常に体に残っている状態だった人は、急にアルコールが体内に入ってこなくなるとさまざまな自律神経障害が起こり、手が震えたり、幻覚が見えたりします。
これらの症状は「早期離脱症状」と「後期離脱症状」に分けられます。
早期離脱症状:お酒をやめて数時間で症状がでます。
- 手や全身の震え
- 発汗(特に寝汗)
- 不眠、入眠障害
- 吐き気、嘔吐
- 血圧の上昇、さむけ
- 不整脈
- イライラ感、集中力の低下
- 幻覚(虫の幻など)、幻聴
- 悪夢、不安感
などがみられます。
後期離脱症状:お酒をやめて2~3日後に症状が出ます。
- 幻視(見えるはずのないものが見える)
- 見当識障害(自分のいる場所や時間が分からなくなる)
- 興奮
- 発熱、発汗
- 震え
などがみられることもあります。
これらの症状はアルコール依存症になってしまうほどお酒を飲んでいた人に現れる症状です。
アルコール依存症はお酒の飲み方(飲む量、飲むタイミング、飲む状況)を自分でコントロールできなくなった状態のことをいいます。
離脱症状はお酒を飲むことで治まるので、この離脱症状から逃れたいためにさらにお酒を飲んでしまうという方も少なくありませんよ。
主人の場合の禁酒による離脱症状
離脱症状は人によって異なり、症状が軽い人もいればとてつもなくしんどいという人もいるようです。
参考に、主人の禁酒による離脱症状をまとめました。
禁酒・断酒 0~3か月頃
- そこまで飲酒欲求はない
- 甘いものをよく食べていた(お酒を飲んでいた時は滅多に甘いものは食べなかった)
禁酒・断酒 4ヶ月~8ヶ月頃
- 慢性不安、ひどい頭痛
- 何もしていないのに、ずっとドキドキしている
- 何をするのもおもしろくない様子
- 出かけることが少なく家に引きこもりがち
*1番辛い時期だったようです
禁酒・断酒 9か月~11ヶ月頃
- たまに頭痛が起こる
- 顔色があまり良くなかった
- 出かけることは少なく、休みの日も家にいることが多い
禁酒・断酒 12ヶ月~14ヶ月頃
- たまに頭痛が起こる
- 特にしんどさはないが、何事も心の底から楽しめない
禁酒・断酒 15ヶ月~現在
- お酒を飲みたいと思わない
- 毎日が楽しく、わくわく感が増してきた。
- 新しいことに挑戦する意欲もある
禁酒の離脱症状はいつまで続く?終わる期間の目安は?
アルコール依存症関連の病院などが発表しているデータによると、離脱症状は概ね1年で治まってくると言われています。
主人や周りの禁酒されている人の話を聞いていても、とりあえず禁酒・断酒をして1年を超えたら大丈夫な方が多いようです。
しかし、人によって離脱症状が終わる期間には個人差があります。
今までお酒を飲みまくっていた人がお酒をやめるということは、本当に辛いことなんです。
頭痛がする、吐き気がする、
こんなにしんどい思いをするくらいだったらお酒を飲んだ方がマシだ!ということで再飲酒してしまう人も少なくないようです。
しかし、禁酒・断酒してから1年経つと、1年前の一番辛かった時のことを思い出して「あの時よりマシ!楽しい!」という感情がでてくるようです。
禁酒の離脱症状がなくなった後も「飲酒欲求」が出る場合がある
主人の場合は、禁酒・断酒して1年が経つと離脱症状が少なくなっていましたが、疲れている時などには飲酒欲求や頭痛が起こることがありました。
主に飲酒欲求は、主に『HALT(ハルト)』の時に起こると言われています。
『HALT』とは?
H:hungry(空腹の時)
A:angry(怒っている時)
L:lonely(寂しい時)
T:tired(疲れている時)
人にもよると思いますが、このような状況になると飲酒欲求が出たり、離脱症状が出る可能性があります。
禁酒・断酒してから1年以上経っているから大丈夫!
と過信しすぎないようにしてくださいね。
禁酒の離脱症状が出ている時の対策は?
禁酒の離脱症状は実際に禁酒・断酒をした人にしかその辛さは分からないですが、禁酒をして1年経つまでは本当に辛かった、と主人は今でも言っています。
禁酒の離脱症状出ている時に、再飲酒すると体は楽になることは分かっています。
しかし、いつまで経ってもアルコールをやめられないばかりか、今まで以上に飲酒をしてしまう場合が多いようです。
アルコール依存症になると、生活が乱れて周りの人にも迷惑がかかってしまい自分だけの問題ではなくなってきます。
がんばって禁酒・断酒するためにもまずは1年の禁酒・断酒を行う必要があるでしょう。
禁酒による離脱症状が出ている時には、どうすればその症状を緩和し、飲酒欲求を抑えることができるのか、その対策方法をまとめました。
断酒会に参加する
断酒会(だんしゅかい)は、酒害(アルコール依存症、問題飲酒)から回復し、自力更生するための、相互援助団体(自助会)である。
酒害者が飲酒の問題について経験を分かち合い、そのときだけは飲酒をせずにいられた、ということによって広がっていった互助団体である。 断酒会では酒害の回復のために、例会を行う。 断酒会は日本各地にあり、例会はさまざまな場所で毎日行われている。
引用:wikipedia
禁酒・断酒している他の方と話をすることができ、辛い思いをしているのは自分だけではないということを感じることができます。仲間ができることで、禁酒・断酒へのやる気がも高まり、飲酒欲求も少なくなるとされています。
一人で禁酒・断酒をするというのは本当に難しいことです。
周りのサポートがあれば心強いですよ!
断酒会の他にも、同じような団体で『AA(Alcoholics Anonymous アルコホーリクス・アノニマス)』というものもあります。
AAとは、さまざまな職業・社会層に属している人々が、アルコールを飲まない生き方を手にし、それを続けていくために自由意志で参加している世界的な団体です。AAのメンバーになるために必要なことは、飲酒をやめたいという願いだけです。会費や料金は必要ありません。
医療機関に相談し、薬を服用する
多くのアルコール依存症の方は、自分が依存症であることに気付いていない場合が多く、医療機関への相談をする人も少ないそうです。
医療機関に相談することで、専門家から治療について意見をもらうことができ、断酒のための抗酒薬を処方してもらうこともできます。
この抗酒薬は、服用するとお酒を飲んだ場合に下戸の人が飲酒したときのように心臓の激しい動悸(どうき)や吐き気を催し、飲酒を抑制する効果があるとされています。
薬によっては、肝臓や心臓への負担が大きく、副作用が出ることもあることから、最近ではより緩やかに症状の改善が期待できる「飲酒抑制薬」もできたそうです。
この飲酒抑制薬は、脳の中枢神経に作用して飲酒欲求を抑えるという薬です。
抗酒薬と飲酒抑制薬を併用すると良いとされています。
こちらから、アルコール依存症の相談ができる最寄りの医療機関を見つけられます↓
アルコール依存症の相談ができる医療機関/アルコール依存症治療ナビ.jp
禁酒・断酒の本やブログを読む
禁酒・断酒についての本はたくさんあります。
参考になることも多くあると思いますので、図書館などで借りてみて読むのも良いですよ。
本やブログは自分の好きな時間に読めるのが良いところ。
離脱症状が出ている時に、経験者の人のブログを読むと励まされるようです。
禁酒・断酒の知識も得ることができるので、おすすめですよ。
主人のおすすめの本はこれ!
アルコールは「毒」だということが書かれています。
私も読みましたが、お酒を飲むのが嫌になりますよ。
主人は、禁酒して頭痛がするときなどによく読んでいます。
禁酒セラピー 読むだけで絶対やめられる / アレン カー 【新書】
禁酒・断酒のブログはたくさんありますが、中にはポエムのようなものもあるので、禁酒・断酒について詳しく書かれているものは以下のブログですよ。主人のおすすめですので、一度読んでみて下さい。
まとめ
禁酒・断酒をすると、人によって症状は違うものの離脱症状は出ます。
1年を過ぎる頃には、飲酒欲求も離脱症状も治まってくると言われているので、それまではご紹介した方法で対策をおこなってみてください。
一人でお酒をやめるということは難しいですので、家族のサポートもとても大事だと思いますよ。
話をきいてもらうだけでも楽になると思いますので、断酒会や医療機関などもうまく利用して離脱症状が軽くなるようにいろいろ試してみてください。
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