暑中見舞いは毎年出されていますか?
毎年出している方でも、1年に1回のことなので「どうやって書こうかな」と迷う方も少なくないと思います。
暑中見舞いの書き方はだいたい同じような構成で書かれていますので、基本的な書き方を参考にしながら、自分なりに文章をかえるだけで書くことができますよ。
こちらでは、基本的な暑中見舞いの「表面」の宛名と、「裏面」の文章の書き方をご紹介しています。
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暑中見舞いの表の宛名の書き方は?
暑中見舞いを書くときには基本的には『縦書き』にします。
『横書き』で書いて良いのは、送る相手がわりと親密な関係である場合です。
ですから、上司や先生、恩師など目上の方に暑中見舞いを送る時には縦書きにしましょう。
はがきの宛名の書く方向は、裏面のレイアウトに合わせましょう。
裏面が縦書きなら、表の宛名も縦に書きます。縦の場合は番地などの数字は基本的に漢数字を使います。
裏面が横書きなら表の宛名も横書きにすると、受け取った方が自然に読むことができます。
暑中見舞いの住所の書き方は?
・目上の方や取引先などに県外へ送る時には、都道府県から記載します。
省略すると失礼な印象になってしまうこともあるので、分かるところまでは省略せずに正しく書いてください。
・ビルやマンションの名前があるのであれば、そちらも省略せずに記載します。
住所の文字よりも一回り小さい文字で、少し下げて書き始めましょう。
暑中見舞いの名前の書き方は?
友人や親戚などに送る場合は肩書や会社名などがないので、送る方の名前を大きく真ん中に書いてください。
連名の場合は、それぞれの名前に敬称を付けるのが正解です。
「山田太郎・花子様」は間違えです。
人数が多くて書ききれない場合は、「〇〇御一同様」と記載します。
肩書がある場合には、「社長様」「部長様」のように肩書きに敬称はつけません。
敬称は名前にのみ付けるので書き方に注意してくださいね。
会社の部署宛てに送る場合は部署名に「御中」をつけます。
【正しい例】
- ○○株式会社 〇〇部 部長 山田太郎様
- ○○株式会社 〇〇部御中
- ○○株式会社御中
【間違った例】
- ○○株式会社 ○○部 山田太郎部長様
- ○○株式会社御中 山田太郎様
- ○○株式会社 ○○部様
自分(差出人)の住所と名前は、一般的には表面に記載しますが、裏面の文書のあとに記載しても失礼にはあたりません。
暑中見舞いの文章の構成や書き方は?
暑中見舞いの文章の構成
暑中見舞いや残暑見舞いは季節の挨挨拶状の一つですが、年賀状に比べると自由に内容を書くことができます。
書き方には特に決まりはありませんが、一般的には次のような構成で文章が書かれることが多いです。
①暑中お見舞い申し上げます(残暑お見舞い申し上げます)
②時候の挨拶(相手を気遣う言葉)
③自身の近況報告
④結びの言葉(相手を気遣う言葉)
⑤日付
はじめに「暑中お見舞い申し上げます」という挨拶文が入っているので、「拝啓」などの頭語、「敬具」などの結語は必要ありません。
暑中見舞い申し上げます
まず始めに季節の挨拶として「暑中見舞い申し上げます」と書きます。
出す時期によっては「残暑見舞い」になりますので、間違えないように注意しましょう。
■梅雨明けから~立秋(8月7日頃)まで⇒
「暑中お見舞い申し上げます」、「暑中お伺い申し上げます」
■立秋(8月7日頃)から処暑(9月6日頃)まで⇒
「残暑お見舞い申し上げます」、「残暑お伺い申し上げます」
*「お伺い申し上げます」の方が丁寧な表現ですので、目上の方にはこちらを使うと良いと思います。
*頭語や結語は必要ありません。
時候の挨拶
7月に出すか、8月に出すかで時候の挨拶も変わってきます。
時候の挨拶の後には、相手を気遣う文を付けるのが一般的です。
いくつか例を紹介しますので、ご自身の使いやすいように組み合わせてください。
【暑中見舞い】8月7日頃まで
・暑さ厳しき折柄、くれぐれもご自愛のほどお祈り申し上げます。
・猛暑が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。
・昨年にもまして暑さが厳しく感じられます。お体を大切にお過ごしください。
・炎暑酷暑のみぎり、皆様のご健勝とご自愛をお祈り申し上げます。
【残暑見舞い】8月7日頃以降
・立秋とは名ばかりの暑い日が続きますが、どうぞお元気で過ごされますよう。
・炎暑が続き本当の秋が待ち遠しい毎日ですが、お元気でいらっしゃいますか。
・暑さはおさまる気配もございません。御身大切にお願い申し上げます。
自身の近況報告
暑中見舞いでは、割と自由な内容を書くことができます。
- お中元のお礼
- 引越し
- 結婚
- 出産
などの報告にも使うことができるので、暑中御見舞いでそういった内容を書いても良いでしょう。
特になければ、旅行に行ったことや元気に過ごしている内容を書くと無難にまとまりますよ。
結びの言葉
最後に暑い夏を元気に乗り切れるように相手を気遣う言葉を書きます。
始めの時候の挨拶のようにその季節に合うものを書きます。
- 酷暑の折から、くれぐれもご自愛のほどお祈り申し上げます。
- これからも暑さが続きますので、くれぐれもご自愛ください。
- 炎暑厳しき折、くれぐれもご自愛のほどお願い申し上げます。
- 暑さ厳しき折、お体にはくれぐれもお気をつけくださいますようお願い申し上げます。
- まずは暑中お見舞いまで。
- 酷暑の折、何卒ご自愛のほどお祈り申し上げます。
日付
日付は「○○年○月」のみでもかまいません。
暑中見舞い⇒「○○年 盛夏」
残暑見舞い⇒「○○年 晩夏」
などとすることも多いです。
暑中見舞いの書き方の例文をご紹介!
送る方別にいくつか例文をご紹介します。
そのまま使っていただいても良いですが、自分なりのアレンジを加えていただいたり、違う文章を組み合わせて頂いてもかまいませんので参考にしてください。
一般【家族、友人、親戚など】
例文①
暑中お見舞い申し上げます
厳しい暑さの毎日ですが、お変わりなくお過ごしでしょうか。
おかげさまで家族一同元気に過ごしております。
酷暑の折から、くれぐれもご自愛のほどお祈り申し上げます。
平成○○年盛夏
例文②
暑中お見舞い申し上げます
梅雨が明けたとたんに、猛烈な暑さとなりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
昨年にもまして暑さが厳しく感じられます。
これからも暑さが続きますので、くれぐれもご自愛ください。
平成○○年七月
目上の方へ【上司、先生、恩師など】
例文①【上司】
暑中お見舞い申し上げます
連日猛暑が続いておりますが、ご家族の皆様にはお元気でお過ごしのことと存じます。
平素より何かとお世話になっております上、このたびは忙しい中に休暇をいただきまして大変感謝しております。
おかげさまで、【旅行先地名】にて家族と共にのんびり過ごしています。
せめてこの爽やかな風がお届けできればと存じます。
英気を養い、休暇後は【上司氏名・敬称】のご期待に添うよう仕事に励む所存です。
炎暑厳しき折、くれぐれもご自愛のほどお願い申し上げます。
平成〇〇年七月
例文②
暑中お見舞い申し上げます。
猛暑の日々が続きますが、○○様におかれましてはますますご壮健のことと存じ上げます。
私ども家族もおかげさまで、無事つつがなく過ごしております。
酷暑の折、何卒ご自愛のほどお祈り申し上げます。
平成○○年 盛夏
例文③
暑中お見舞い申し上げます
今年はことのほか厳しい暑さが続いておりますが、○○先生にはお元気でお過ごしのことと存じます。
私は少々この暑さがこたえておりますが、昨年来の大きな仕事もこのたび無事終了いたしまして、ほっとしております。
9月には遅ればせながら休みも取れそうですので、先生のお好きな○○を持ってご挨拶にお伺いしたく存じます。
暑さ厳しき折、お体にはくれぐれもお気をつけくださいますようお願い申し上げます。
まずは暑中お見舞いまで。
平成〇〇年〇月
まとめ
暑中見舞いの書き方の構成はだいたいきまっていますので、書き方が変わらない方は例文を参考にしていただくとわりとスムーズに文章が考えられると思います。
出す時期によって表現がちがうので、注意して書いてくださいね。