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お中元の意味や由来は?贈る時期やマナーなどお中元の基礎知識!!

投稿日:2018年5月1日 更新日:

夏が近づいてくるとデパートや百貨店でよく見かける『お中元』の文字。

毎年誰かに贈られている方はよくご存知だと思いますが、まだ若い年齢の方には馴染みがない風習です。

 

『お中元』の贈る時期やマナーを知っておくことで相手にも感謝の気持ちが伝わりやすくなります。
贈る相手に失礼がないように、基本的なことやマナーなどをまとめました。

意味や由来もご紹介していますので読んでみてください。




お中元の意味や由来は?

まずは、「お中元」について知らない方の為に、お中元の意味や由来をわかりやすくまとめました。

お中元とは

中元は、7月初旬から中旬にかけて、お世話になっている相手に日頃の感謝や、これからも変わらずよろしくお願いしますという気持ちをこめて贈るもので、日本で始まったのは室町時代からと言われています。

本来はお中元の日は旧暦7月15日ですが、日本では新暦7月15日または8月15日とされ、この頃に贈り物をします。

 

お中元の由来

そもそも「お中元」というのは、古代中国から伝わった「三元」と呼ばれる年中行事の一つで、7月15日の事をいいます。

【三元】

・上元:1月15日
・中元:7月15日
・下元:10月15日

7月15日の中元の日は
地官赦罪大帝(ちかんしゃざいたいてい)という名前の「人の犯した罪を許してくれる神様」の誕生日です。

ですから、本来の中元には「罪を償う」という意味がこめられており、その日一日庭で焚き火をする習慣がありました。

 

また7月15日は、「お盆」の日でもあります。(*地方によっては、1ヶ月遅れの8月にお盆を行うところもある)

つまり、お盆の行事とお中元の行事が、同じ日に平行して行われていたのです

しかし、室町時代になると、「お盆」と「お中元」の行事は一緒には行われなくなります。
お盆は死者を迎えて、その魂を供養するのに対し、お中元の行事は今生きている事を喜んだり、「無事を祝う」という、生きている人のための行事に変わっていきました。

朝廷や武家の間では、お中元で親戚や知人の家に訪問し合って、交流を深め、お互いの無事を喜ぶといった事が盛んに行われるようになりました。

それが江戸時代になると、その風習がさらに広がり、交際範囲の広い人は中元の日の一日だけでは対応しきれなくなっていきました。
それからお中元の日の前後に、贈り物をしたり、手土産を持って挨拶に行くようになり、現在のお中元につながっていったと言われています。



お中元を贈る時期は?

お中元を贈る時期は地域によって異なる

お中元を贈る時期は地域によって異なることをご存知でしょうか?

もともとは、旧暦7月15日(新暦8月15日)に贈るものでしたが、現在では7月初旬から7月15日までに贈るのが一般的です。
しかし、住んでいる地域によって多少贈る時期が違う場合があります。

それはお中元とお盆が一体化していることにより、地域によって「お盆を行う時期が違う」ことによってお中元を贈る時期も異なります。

 

関東地方では新暦でお盆を迎えるのに対して、関西地方は旧暦でお盆を迎えるところが多いようです。

各地のお盆の時期は以下の通りです。

北海道:7月15日~8月15日
東北・関東:7月1日~7月15日
東海・関西・近畿・中国・四国:7月15日~8月15日
九州:8月初旬~8月15日
沖縄:7月初旬~7月15日

*地域によって異なる場合もあるので、贈る方の地域に確認する方が安心ですよ。

 

贈るのが遅くなってしまうと「忘れられている」「贈ってこない礼儀知らず」などと相手に思われてしまうこともあるかもしれません。
そういったことを避けたいのであれば、7月初旬に贈っておく方が無難だということで7月初旬~7月15日までに贈ることが一般的になってきているのだと思いますよ。

 

お中元を送り忘れていた!いつまでなら送ってもいい期間?

お中元を贈ろうと思っていたけど、7月15日を過ぎてしまっていた場合はどうすれば良いのでしょうか?

お中元」の熨斗をつけて贈れるのは7月15日までですが、それ以降でも贈ることが可能です。

7月15日を過ぎてしまった場合は、熨斗の書き方を変えれば贈っても失礼になりませんよ。

・立秋(8月7日)まで…「暑中御見舞い」

・8月8日以降…「残暑御見舞い」

*忘れられていると思われないためにも、できるだけ早く贈ることをおすすめします。

 

ちなみに、「熨斗」は郵送の場合は『内のし』、持参して手渡しする場合には『外のし』が良いですよ!

手渡しの時に外に熨斗があると見栄えも良く、贈り物だということを相手に伝えやすいです。



お中元の基礎知識!贈る時のマナーは?

お中元について知っておくと役立つ基本的なことやマナーについてご紹介します。

お中元を贈る相手は?

お中元は、一般的に離れて暮らしている両親や親戚、会社の上司、恩師の先生などに贈る方が多いようです。

会社によってはお中元などの贈答品を禁止している場合もありますので、新人社員の方は会社の上司などに確認しておく方が無難です。

学校や塾の先生などには特に贈る必要はないですが、習い事の先生(特に華道や茶道など)にはお中元は必ず必要という場合もあります。

お中元は、感謝の気持ちを伝える贈り物なのであまり難しく考える必要はありませんが、贈る範囲を広げすぎると毎年大変ですので注意しましょう。

 

お中元の金額の相場は?どんな贈り物が良い?

一般的なお中元の金額の相場は3000円~5000円くらいといわれています。

お世話になっている度合いによって多少金額はかわっても大丈夫です。

特にお世話になった方には5000円~1万円程度の品を贈る方も多いです。

 

*あまりに高額のものだと、逆に相手に負担になったり気を遣わせることになってしまうので気をつけましょう。

贈るものは、相手に喜ばれるものを選ぶと良いですよ。
定番なのは、お酒やジュース、お菓子などの食べ物です。
日持ちがするものの方が良いでしょう。

食べ物や飲み物以外を贈る場合は、使ってもらえるような実用的なタオルや洗剤などでもよいです。
自分で選べる「カタログギフト」もおすすめですよ。

こんな贈り物はNG

履物類・・・「踏みつける」という意味を持つのでNG
時計、筆記用具類・・・“勤勉奨励”の意味があるので、目上の人に贈るのはNG

 

喪中の場合のお中元はどうするべき?

お中元は感謝の気持ちを表すものです。
自分と相手のどちらかが喪中であっても贈ることに問題はありません。

ただし、亡くなられてからあまりに時間が経っていない時には少し時期をずらした方が良いでしょう。
遅くなっても四十九日を過ぎてから「暑中御見舞い」や「残暑御見舞い」として贈ると良いですよ。
その場合は、無地のしでもOkです。

 

まとめ

『お中元』についてお分かりいただけましたか?

「日頃の感謝を伝えるもの」ということを前提に贈り物を選んだり、贈る相手を考えるとよいですね。

 

お中元の時期が過ぎてしまわないように早めに準備して贈られると良いと思います。

 

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