『秋分の日』とは、どのような日なのかご存知でしょうか?
この日は、国民の祝日で休日になる方も多いと思いますが、どのような意味があり何をする日なのか知らない方もいると思います。
休日と合わせるとシルバーウィークになるので、帰省したり旅行に出かけようと思っている方もいらっしゃると思いますが、本来はどのような日なのかを調べてみました。
また、秋分の日は「昼と夜の時間が同じになる」という話を聞いたことがある方もいると思いますが、どういった意味があるのかなどもまとめましたので、お子様などにも話してあげられるように参考にしてみてください。
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秋分の日はいつ?2018年は?
秋分の日は、毎年9月23日(年によって9月22日、24日)です。
2018年の秋分の日は9月23日(日)です。
日曜日ということで、翌日の24日(月)は振替休日になります。
秋分の日は9月23日だったり、22日、24日だったりとその年によって日が異なります。
秋分の日は、内閣府が公開している「国民の祝日に関する法律」でも秋分の日は「秋分日」と記載されていているだけで、月日は決められていません。
それは、毎年2月1日(2月の第一平日)に、国立天文台が、官報で公表して翌年の秋分の日が定められます。
それまでは確実な日は分からないのです。
国立天文台の観測と、複雑な計算方法によって数年後のだいたいの春分の日・秋分の日はわかるようになっています。
なぜ前年の2月にならないと確定しないかというと、春分の日・秋分の日は太陽の動きを計算して決めるからです。
図を見ていただくと分かるように、秋分の日とは、地球の赤道と黄道(太陽の通り道)と交わる秋分点を太陽が通り過ぎる時間を含む日を指しているのです。
【秋分の日が違うわけ!】
地球は365日かけてゆっくりと太陽の周りをまわりますが、厳密に言うと太陽の周りを1周するのに365.25636日かかるそうです。何年も経つと時間がどんどんずれていってしまうので、4年に1度うるう年があり日を調節しているのです。
それと同じように秋分点を太陽が通り過ぎる時間も、少しずつずれていってしまうので、年ごとに日に変わっているそうです。
そういうわけで、秋分の日は毎年同じ日にはならないのです。
秋分の日が中日!秋のお彼岸の期間はいつからいつまで?
秋分の日は「彼岸の中日」とも言われます。
秋分の日を中日にして、前後3日間、計7日間を「秋彼岸」と言い、日本ではお墓参りや先祖供養の法要を行います。
彼岸の始まりを「彼岸入り」、彼岸の最後の日を「彼岸明け」と言います。
秋分の日と同じように「春分の日」も季節の変わり目で先祖の供養を行う日とされています。
2018年の秋のお彼岸の期間
ちなみに、2018年の秋分の日は、9月23日(日)です。
ですから、2018年の秋彼岸の期間は9月19日(木)~9月26日(水)になります。
彼岸入り:9月19日(木)
彼岸明け:9月26日(水)ということになります。
秋分の日の由来や意味は?
そもそも「秋分の日」とは?
秋分の日は、1948年に制定された国民の祝日で、「祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ」という意味があります。
なぜ、そのような意味があるのか…。
秋分の日は「昼と夜の長さがちょうど同じになる日」と言われています。
そのため、太陽が真西に沈む秋分の日は、先祖のいるあの世と現世が最も近くなる日と考えられています。
(仏教の教えによると、極楽浄土は西にある言われています)
ですから、ご先祖様を供養するには最適なタイミングなんですね!
秋分の日が「昼と夜の長さが同じになる」と言われる理由は?
祝日法により、天文観測による「秋分」が起こる秋分日が選定された後に、休日とされるので年によって日が違うことがあります。
秋分の日は、太陰暦と春夏秋冬の季節を分かりやすくするために24の日に分けた『二十四節気(にじゅうしせっき)』の一つです。
こちらの画像を見ていただくと分かるように、夏至・秋分・冬至などもこれに含まれます。
秋分の日は漢字の通り、「夏」と「冬」を秋を境に分けているのです。
夏は夜でも明るい時間が長く続いていましたが、秋分の日には太陽が真東から昇って真西に沈み、「昼と夜の長さが等しくなる日」といわれています。
(実際に厳密に言うと、昼の方が少し長いようです。)
この秋分の日を境に、日照時間が短くなると言われています。
秋分の日の由来は?
秋分の日は「祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ」という意味がある国民の祝日です。
秋分の日は、1948年国民の祝日に関する法律(祝日法)によって制定されました。
秋分の日と呼ばれる前は、『秋季皇霊祭(しゅうきこうりょうさい)』とよばれる祝日でした。
【春季皇霊祭(しゅんきこうりょうさい)とは?】
春季皇霊祭という祭日は、明治11年、太政官布告23号で定められたのが始まりです。
毎年「秋分の日」に皇室で行われる、歴代の天皇・皇后・皇親の霊を祭る儀式のことでした。
昔から仏教では、真西には極楽浄土があると言われており、太陽が真西へ沈む春分の日と秋分の日は、一年で最も極楽浄土に近付く日と考えられたという説があります。
この秋季皇霊祭は皇室の行事で、宮中で祖先を祭る日としてましたが、昭和23年7月20日に「国民の祝日に関する法律」が制定されるときに、「秋分の日」と改められ祝日になったようです。
秋分の日は何をする日なの?
秋分の日には、どのようなことをして過ごすのでしょうか?
一般的には次のようなことが行われます。
・お墓参りをして先祖を供養する
・「おはぎ」をお供えしていただく
順番に詳しくお伝えしていきます。
お墓参りをして先祖を供養する
秋分の日は彼岸の中日とも言われており、秋分の日の前後3日間を合わせた7日間を「秋彼岸」と言われます。
秋分の日は、昼と夜の時間がほぼ同じで先祖のいるあの世と現世が1番近くなる日だと言われています。
お彼岸ではいつもより丁寧にお墓掃除をしたり、お祈りしたりして先祖を敬いましょう。
お墓参りに行けない場合もあると思いますが、そういった方は心の中で先祖を供養されると良いと思います。
自宅に仏壇がある方は、線香を立向けてお祈りをされると、日頃の感謝を伝えることができると思います。
おはぎを供えていただく
秋彼岸のお供え物として一般的な『おはぎ』
おはぎに使われる小豆の赤色には、災難から身を守る効果があるとされており、「邪気を払う」という意味から、先祖の供養におはぎを供えるようになったといわれています。
基本的には、お供えするものはどのようなものでも良いとされています。
故人の好きだったものをお供えされる方も多いですが、「おはぎ」もお供えされると良いと思います。
ちなみに、「おはぎ」と「ぼたもち」は基本的には同じ食べ物です。
春彼岸には「ぼたもち」、秋彼岸には「おはぎ」と呼びます。
それぞれ、その時期に咲く花に例えて違う呼び方をされているようです。
- 「ぼたもち」…春に咲く「牡丹」の花にたとえている
- 「おはぎ」…秋の七草のひとつの「萩」にたとえている
まとめ
秋分の日には、普段忙しくて忘れがちな方も先祖を敬い、お墓参りに行ったり、仏壇をきれいにしたりして先祖の霊を供養しましょう。
年に2回のお彼岸でもあるので、この機会に丁寧にお墓掃除をおこなうのも良いと思います。
先祖の好きだったものや、おはぎをお供えして秋分の日を有意義に過ごしてくださいね。
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