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喪中はがきに返事は必要?喪中見舞い・寒中見舞い・年始状を出す時期や文例

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秋になると喪中はがきがチラチラとポストに入ってきます。

若い時には、喪中はがきなんて滅多に届かなかったのに、年齢と共に多くなってきたのでやっぱり歳をとったのだなあと感じます。

皆さんは喪中はがきを受け取った時には、どうしますか?

 

今回は、この「喪中はがき」を受け取った後のことについて調べてみました。
マナーを知り、年末年始を気持ちよく過ごせるように参考にしてくださいね。




喪中はがきに返事は必要?

 

喪中はがきとは

喪中はがきとは、自分が喪に服している事を友人や知人に知らせるはがきです。

「年賀状は出しません」という知らせになります。

「喪中欠礼はがき」とも言います。

 

 

喪中はがきが届いたらどうすればいい?

 

喪中はがきを受け取った場合、すぐに返信をする必要はありません。

受け取って何もしないのが通常の対応です。
そのため、返信しないのは失礼になりません。

 

最近は年賀状のかわりにメールで新年の挨拶のやり取りをするような事もあるようですが、手紙やはがきの返信にメールの利用はよくありません。

 

電話も本来であれば失礼になり、「手紙、はがき」で返信するのが通常の対応です。

ただ、相手の声を聞きたいという場合もあることでしょうから、電話を使うことが常識知らずということにはならないでしょう。

 

喪中はがき受け取ったあと、お悔みを伝えたい場合には、喪中見舞いを出すとよいでしょう。

 

 

その際には、『忌み言葉』に注意する必要があります。

忌み言葉(いみことば)は、読み方によって縁起が悪いことを連想させてしまうので使用を控えた方が良い言葉のことをいいます。

 

お悔みの場合の忌み言葉は以下のようになります。

一般的な忌み言葉

死 重ねる 再三 くれぐれも たびたび

重々 幾重に いよいよ ますます 次々

追って 続いて  とんだこと 失う 流れる

破れる くずれる 消える 落ちる

苦しむ 死ぬ 四(=死を連想させる)

 

仏式の忌み言葉

浮かばれない 迷う

 

神式 キリスト教式の忌み言葉

成仏 冥福 供養 往生

 

特に、重ね言葉(重々など)には注意しましょう。

また、宗教ごとに異なる宗教用語がありますので、他宗教では使わないように注意して下さい。

 

 

表現や言葉を言いかえれば使用できますので、以下を参考にしてください。

 

言葉の言いかえ方

「死」の直接表現
「永眠」「他界」「逝去」「世を去る」「帰らぬ人となる」

「悲しい」という気持ち
「傷心」「痛恨」「哀愁」

 

喪中はがきの返事をする場合はどんな方法がある?

喪中はがきで返事をする場合には、以下のような方法がありますよ。

  • 「喪中見舞い」を年内に出す
  • 「寒中見舞い」を1月7日以降に出す
  • 「年始状」を年明けに出す
  • はがきの代わりにお線香などを贈る

 

喪中はがきを受け取って、すぐに対応したい場合には「喪中見舞い」を出します。

喪中見舞いは、亡くなられた家族にお悔やみや励ましの言葉を伝えるためのはがきや手紙のことをいいます。

 

 

または、喪中の方には年賀状は出しませんので、年明けに返事をするのなら「寒中見舞い」「年始状」を送ると丁寧ですね。

 

「寒中見舞い」は1年で1番寒いとされる時期に相手の体調などを気遣い尋ねるためのはがきです。
色々な理由で年賀状が出せなかった方に寒中見舞いを送る方が多いです。

 

「年始状」というのは、「頌春(しょうしゅん)」「賀正」などのお祝いを意味する言葉を入れないで書く年始の挨拶状です。自然災害で被災された方に送る時にも適しています。

 

 

最近では、お悔やみの言葉と共に「線香」などを贈られる方も増えています。
相手との関係性にもよりますが、香典をしたい場合などには線香を贈ると相手にも気を遣われることが少なく喜ばれるようです。

贈答用の線香も多くありますので、そういったものを贈ると良いですね。



喪中はがき返事に!寒中見舞いなどを出す時期は?

喪中見舞い、寒中見舞い、年始状を出す時期は?

喪中はがきが届いたら、「喪中見舞い」「寒中見舞い」「年始状」「線香」のいずれかを送ると丁寧ですね。

絶対に何か返事をしないといけないということはありませんが、相手との関係性によっては返事をしたほうが良い場合もあるかもしれませんね。

 

それぞれの出す時期をまとめました。

 

喪中見舞いを出す時期

喪中見舞いを出すのであれば、お悔みの気持ちを伝えるためなので、喪中はがきを受け取ったあと、出来るだけ早めに出しましょう。

年内に出す事も出来ますよ。

 

お線香やお菓子、お花など相手にお返しの負担をかけさせない程度で贈り物をする場合も同様です。

 

寒中見舞いを出す時期

松の内(1月7日)を過ぎてから、立春(2月4日)までに出します。

年賀状を受け取った方への返信として出す必要はないのですが、年始の挨拶を控えた旨をお知らせする場合や、逆に年賀状を出された方へのお詫びや故人への気持ちをお伝えする場合に出すとよいでしょう。

 

年始状を出す時期

年始状は元日から松の内(1月7日)までに出します。

お祝いをイメージさせる言葉は使わずに、喪中はがきをいただいた方への返礼や年賀状をいただいた方への返礼として出すことができます。

 

使用するはがきにイラストを入れる場合には、地味な感じの背景を利用します。

 

線香などを贈るならいつが良い?

はがきや手紙の代わりにお線香を贈るのであれば、喪中見舞いとして、喪中を知ってから出来るだけ早めに贈るのがよいです。

 

寒中見舞いで、喪中であったことを知る場合もあるかもしれません。

その場合にも、寒中見舞いが届いてから早めに贈るのがよいです。

 

線香の他には、日持ちのするお菓子、お花などを贈られる方もいますよ。



喪中はがきの返事に!喪中見舞い、寒中見舞い、年始状の文例は?

喪中はがきの返事はご自身で準備される方がほとんどだと思います。

家庭で印刷したり、手書きで書く方が多いと思います。

 

印刷の場合はテンプレートがあればそちらを使用すると良いと思います。

手書きの方は以下の文例を参考に書いていただければ問題ないと思いますよ。

 

 

喪中見舞いの文例

文例①

喪中お見舞い申し上げます
○○様のご冥福を心よりお祈り申し上げます

服喪中でいらっしゃいますので 年頭のご挨拶を控えさせていただきますが

どうぞお身体に気をつけて新しい年をお迎え下さいますよう
心よりお祈り申し上げます

平成〇年〇月

 

文例②

喪中お見舞い申し上げます
このたびはご丁寧なご挨拶状をいただきありがとうございました
お寂しい年の瀬をお過ごしのこととお察し申し上げます

どうぞお身体を大切に新しい年をお迎えになられますよう
心よりお祈り申し上げます

平成〇年〇月

 

文例③

喪中お見舞い申し上げます

このたびは丁寧なあいさつ状をいただきありがとうございました
〇〇様がご逝去された今はただご冥福をお祈りするばかりでございます

気持ちの品を別便にて、〇月〇日にお送りいたします
〇月〇日のお届け予定です

明年も変わらぬご厚誼のほどよろしくお願い致します
向寒の折からいっそうのご自愛のほどお祈りします

平成〇年〇月

参考URL:seppaku.blogspot.com/2016/12/blog-post_14.html

 

寒中見舞いの文例

文例①

厳冬のお見舞い申し上げます

ご服喪中との由を賜り、年始のごあいさつは遠慮させていただきました
〇〇様が逝去され今はただご冥福をお祈りするばかりでございます

厳寒のみぎり、どうか御身大切にお過ごしくださいませ

平成〇年一月

 

文例②

寒中おうかがい申し上げます

このたびはご喪中とは存じませず
お年始の挨拶を差し上げてしまいまして誠に失礼しました

ご家族の心中いかばかりかと拝察申し上げます

遅ればせながら謹んでお悔み申し上げ、
○○様へ哀悼の意を表します

寒さ厳しい折から皆様にはくれぐれもご自愛下さいませ

平成〇年一月

 

 

年始状の文例

文例①

謹しんで年頭のごあいさつを申し上げます

新年が皆様にとって明るい年になりますよう
心からお祈りいたします

本年もどうぞよろしくお願いいたします

平成〇年元旦

 

文例②

謹しんで初春のごあいさつを申し上げます

ご丁寧な年賀状をお送りいただきまして
誠にありがとうございました

実は昨年○○月に〇が亡くなりまして
新年のあいさつを控えさせていただきました

本来であればこちらから欠礼のお知らせを
申し上げるべきところ
行き届かずに失礼いたしました

本年も変わらぬご指導を賜りますようお願い申し上げます

平成〇年元旦

 

文例③

健やかな初春をお迎えのこととごあいさつ申し上げます

昨年は大変お世話になりありがとうございました

今年が皆様にとって穏やかな深淵が訪れますよう
心からお祈りいたします

寒さ厳しい折柄 お風邪など召しませぬようお気をつけくださいませ

平成〇年元旦

 

 

まとめ

 

「喪に服する」というのは、人によって感じ方が違います。

実際に喪中はがきを受け取った時は、相手を気遣い非礼の無いよう言葉を選んで丁寧に返しましょう。

 

現在は、さまざまな通信手段があるので、これはいけないという事が段々と薄れていくかもしれません。

 

また、地方によって冠婚葬祭の風習は異なります。

喪中の過ごし方やはがきの書き方なども違うことがあるかもしれません。

その際には、その地域の風習に従えばよい事です。

 

今回は、一般的な書き方としてご紹介しましたので参考にしてくださいね。

 

*参考文献

■「最新版 礼儀正しい手紙・はがきの書き方とマナー」
姥 智子 編
株式会社学研パブリッシング 発行

■「パーフェクトマニュアル
最新 手紙・メールのマナー Q&A」
井上明美 著
株式会社小学館

■「「こころ」が伝わる手紙の書き方とマナー文例集」
西東社編集部 編
株式会社西東社 発行

 

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