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マインドフルネスで脳の器官が変化?海馬と扁桃体

投稿日:2017年11月8日 更新日:

マインドフルネスで脳の器官自体が変化することが分かっています。これはとてもスゴイことです。つまり、マインドフルネス瞑想を行うと、その脳の器官の大きさなどが物質的に変化するということですから。脳のレントゲンのようなもので見ても、それらは明らかに変化しているということが分かっているのですね。マインドフルネスにより、様々な脳の器官が変化することが確認されていますが、ここではそれらの中でも特に重要と言われている器官、海馬と扁桃体について詳しく見ていくことにします。


マインドフルネスによる脳の器官の変化 海馬

海馬は記憶を司る器官と言われています。記憶を入れておく箱だと思っていただくと分かりやすいです。タツノオトシゴのような形をしているので、海馬という名前がついたのだとか。この海馬。記憶を司るというだけあって、人間の認知に大きな影響を与えているようなのですね。

ストレスホルモンコルチゾールにより海馬が萎縮する

実はこの海馬。ストレスを受けると萎縮することがわかっているのです。人間がストレスを感じると、それに対抗しようとするホルモンコルチゾールが分泌されます。このコルチゾール。適量だったら問題ないのですが、体の中に溜まってくると色々な部分を攻撃してしまうことが分かっています。そのうちの一つが海馬なのです。コルチゾールに攻撃され海馬が萎縮するということは記憶の容量スペースが減る、即ちそれだけ記憶力が悪くなるということになります。

認知症の原因の一つも海馬の萎縮

実は認知症の大きな原因の一つも海馬の萎縮と言われているのです。若いうちから、ストレスを多く感じている人が、仕事の現役を引退した瞬間に認知が始まった、ということはよく聞く話ですね。若いうちからの日々のストレスの中で、海馬をせっせと小さくしていっているようなものなのです。気が付いたときには海馬はすっかり小さくなってしまって、あまりものが覚えておけないという状態になります。重ねて言えば、認知が始まったことを悔んだり嘆いたりすること自体にもストレスがかかります。つまり、それがまた海馬の萎縮を呼ぶことになり、負のスパイラルに陥ってしまうのです。

8週間のマインドフルネスで海馬の大きさが5パーセントアップ

このように、記憶の箱である海馬を萎縮させないことが認知症はもちろんのこと、日常生活に欠かせないことであるということは理解できると思います。実はここで朗報が。ハーバード大学の研究で、この海馬の大きさがマインドフルネスによって大きくなったということが分かったのです。被験者にマインドフルネスを8週間毎日20分行った結果、なんと平均して海馬の大きさが5パーセント大きくなっていたことが分かったのです。これは単純に自分の記憶の箱が5パーセント大きくなったと捉えることができます。先述の海馬の萎縮を防ぐだけならまだしも、さらに大きくなるとは驚くべきことですよね。これは、マインドフルネスの効果によりストレスを感じることが少なくなったためで、より有効な部分にエネルギー、酸素を供給することができているからと言えます。

マインドフルネスが認知症対策&受験対策に

このような結果を受け、マインドフルネスが認知症対策や受験対策にも有効であるとされ、全世界で老若男女問わず広がりを見せているのです。私自身、以前小学校教員をしていた時期に、毎日マインドフルネスを子どもたちに実践していましたが、本人たちの実感としても、明らかに記憶力が上がっていたとのことです。瞑想をするだけで記憶力が良くなるなんて、なんだか不思議な話ですよね。あなたの周りの認知症対策、受験対策をされている方にもおすすめの方法です。



マインドフルネスによる脳の器官の変化 扁桃体

次に、海馬と一緒に出てくる脳の器官として、扁桃体という場所があります。扁桃体は感情を司る器官で、上述の海馬と連携をとって、この出来事はどのような感情をだすべきか、ということを海馬の記憶と照らし合わせているのです。そして、それにふさわしい感情を発動させるのですね。しかし、時にこの扁桃体が暴発してしまうことがあります。

扁桃体ハイジャック

グーグルなどの企業でも「扁桃体ハイジャックに気をつけよう」などと言われているようです。一体、扁桃体ハイジャックって何なのでしょうか。実は、この扁桃体が暴発してしまうと、自分の理性が効きにくくなり、とてもバカな行動をとってしまうのです。よく例えられるのに車の運転があります。運転中、急に危なっかしく割り込まれたりしたら、見境が無くなって怒り出す人いますよね?あの状態が扁桃体にハイジャックされている状態と言えます。でもこの状態、よくよく考えたら私たちの身の周りでもよくあることなのです。先ほどの運転の例だけでなく、「冷静に考えたら、どうしてあの時あんなバカなことをしたのか」とか「あの時は言いすぎてしまったな」という経験は誰にでも大なり小なりありますよね。その状態がれっきとした扁桃体ハイジャックなんです。

扁桃体ハイジャック時、扁桃体は大きくなっている

この扁桃体にハイジャックされている、つまり自分で感情のコントロールができなくなっている時、扁桃体という器官自体が巨大化していることが分かっているのです。そもそも、扁桃体の大きさはナッツやアーモンドくらいと言われています。そのアーモンドサイズの扁桃体が感情的になると巨大化するのですね。

マインドフルネスで扁桃体自体が小さくなる

ところが、マインドフルネスを一定期間行うと、この扁桃体自体が小さくなることも分かっているのです。つまり、マインドフルネスを行えば行うほど、感情的になることが少なくなるということが言えます。これも、私の小学校教員時代の体験や現在運営中のマインドフルネスの生徒さんの意見からも確実に言えます。それぞれ、「前までなら怒ったり、くよくよしたりしていたであろうことが、そこまで気にならなくなる」という旨のことをみなさん言われます。これは、まさしく扁桃体自体が小さくなっている、即ち感情的になりにくい状態になっていると言えます。

扁桃体を制する者は人生を制する

扁桃体を制する者は人生を制する。これは、脳科学者たちの、誇大ではない共通の認識だそうです。扁桃体が優位な状態、つまりバカな状態になっている時に様々な判断をしても、うまくいきっこありませんよね。扁桃体を抑えながら、つまり感情優位にならずに論拠だてて人生を進めていくことが肝要と言えそうです。

 

まとめ

・マインドフルネス瞑想を一定期間行うと、脳の器官自体が変化する。

・マインドフルネスを行うことで、記憶を司る海馬、感情を司る扁桃体にそれぞれ好影響を与えることができる。




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