子どもの日に飾る五月人形には、鯉のぼりなどの『外飾り』と部屋の中に飾る兜や鎧の『内飾り』があります。
内飾りにもいくつか種類がありますが、毎年人気なのが戦国時代に活躍した武将をイメージした兜や鎧の飾りです。
歴史に詳しい方はこだわって選びたいという方が多いようですが、あまり詳しくない方はどれを選んだら良いか迷ってしまうと思います。それぞれの武将の生き様やイメージなどで「子供にもこうなってほしい」という思いを込めて選ぶと良いと思いますよ!
五月人形の選び方や、人気の戦国武将を紹介していきますので買う時の参考にしてください!
Contents
五月人形の種類は?
五月人形にはどのような種類があるのでしょうか?選ぶ前に、主な種類を知っておきましょう。
五月人形の内飾りには、主に以下のタイプがあります。
兜飾り(かぶとかざり)
鎧飾り(よろいかざり)
武者人形(若大将飾り)
では、順番にどのようなものか説明していきます。
兜飾り
平安時代以降の頭に被る兜を1/5~1/2サイズで模写した実際より小さい兜を中心に、屏風、弓太刀などで飾り立てるものが多くあります。
我が子を好きな名武将のようになって欲しいと、実際に残る名武将の兜を模写した名将兜が多くありますよ。また、実際に着用出来るものもあり、兜を被って記念写真が撮れるのがうれしいところ。
一段で構成されている平飾りのものや、収納が簡単なガラスケース入りのものなどがあり、コンパクトに飾って収納できるところも魅力ですね。
マンションやアパートの方でも置きやすいタイプの飾りです。
鎧飾り
出典:https://www.hinamatsuri-kodomonohi.com/fs/kouboutensho/12kt-5kiku-pin
鎧飾りは、胴部を守る鎧と、頭部を守る兜からなる甲冑(かっちゅう)の飾りになります。存在感があり、大きな立派な飾りなので10万円以上するものがほとんどです。
実際に兜と鎧を身に着けられるようなものもあり、5歳頃まで着用できるものは子供に着せると良い記念になることでしょう。
こちらは飾るスペースが必要なので、一軒家の方向けです。お母さん、お父さんの実家に飾られるのも良いと思います。
武者人形(若大将飾り)
端午の節句に飾られる武者人形には、金太郎や桃太郎など童話に登場する子どもの大将から、牛若丸、弁慶など歴史上の人物までさまざまな種類があります。
最近では戦国武将をモチーフとした武者人形も人気ですよ!
武者人形は、「優しく育ってほしい」、「たくましく育ってほしい」という願いをこめて飾るものなので、お子さんに合った人形を選ぶと良いと思います。
また武者人形として、厄除けのために中国の道教の神様「鍾馗(しょうき)様」が飾られることもあります。
【金太郎に込められた願い】
金太郎は『健康』を表すシンボルです。
「金太郎のように気持ちの優しく健やかな子どもとして成長してほしい」という願いがこめられています。
【桃太郎に込められた願い】
桃太郎は『力強さや健やかな身体』を表しています。
「桃太郎のように頭が良く、勇気があり、人望を兼ね備えた人になって欲しい」という願いがこめられています。
その他にも、鬼を退治したということから、
災厄から身を守るという意味も含まれているそうです。
その他の武将については、後ほどご紹介していきます!
五月人形を飾る意味や由来について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
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五月人形の選び方や値段の相場は?
五月人形は、人形屋やネットショップ、百貨店などではたくさんの種類が売られています。ものによっては1万未満のものから10万円以上するようなものまで様々で、どうやって決めればよいのか迷ってしまう方も多いようです。
直接お店に行ける場合には、お店の方に聞いてアドバイスをもらうとよいと思いますが、買いに行く時間がない、急いでいるという方は五月人形の選ぶポイントをまとめましたので参考にしてください!
五月人形の値段の相場は?
他の家庭と比べるものではありませんが、だいたいどれくらいが値段の相場なのでしょうか?
ネットでの価格を見ていると、以下のような価格帯のものが多かったので、予算を考えるときには以下を参考にしてください。
兜飾り 3~6万円
ケースに入っているようなコンパクトなタイプでも2万円以上はします。ケースなしで、小さめサイズのものだと1万円ほどで買えるものもあります。
鎧飾り 10~30万円
安いものだと8万円ほどからありますが、中には50万円以上するようなものまでピンからキリまで。よく買われているのは30万円までのものが多かったです。
武者人形 2万~6万
ケース入りのコンパクトに収納できるものはこれくらいの価格帯のものが多いです。ブランドの人形になるとお値段がグッと上がります。
武将のイメージや歴史的背景で決め
五月人形を選ぶときには、好きな武将や込められている意味で決められても良いと思います。
武将にはそれぞれ歴史的な背景と語り継がれる人物像があります。
「意思の強い人になって欲しい」「強くたくましい子になって欲しい」など憧れの武将の兜を選ぶと良いと思います。子どもと同じ出身地の武将を選ぶという方もいるようです。
後ほど人気のある武将について詳しくはまとめていますので参考に選んでください。
気に入った兜、鎧や色使いで決める
兜や鎧といっても、色やデザインにも色んな種類があります。やはり長く飾るものなので気に入ったデザインのものを選びたいですね。
シンプルなものから派手なものまで様々ですが、こんなにもたくさんの種類があるのは、戦国時代に戦働きをしていた武将達は、大勢の兵の中で己の活躍を手柄とする為にハッキリと主君に解らせる必要があったからです。
他の者よりも自分の戦う姿が目立つ必要があり、目立つためにどんどんと奇抜な飾りを兜に付けていくようになり、兜は武将達のトレードマークとしての認識が高まり、有名武将は自分のオリジナル兜をかぶる様になっていったと言われています。
作者やブランドで選ぶ
五月人形にも人気のブランドや作者がいますので、老舗ブランドや有名ブランドのものを選ぶのも良いと思います。
人形の老舗ブランドとしては、『吉徳大光』『久月』などが有名です。
木製の温かみのある作りが好きなら『T.MOTOI』や、おしゃれなデザインのものが良いなら『メタメント』がおすすめですよ。
サイズ感、コンパクトさを考えて決め
最近はマンションに済まれている方も多く、飾る場所がないという場合もあるようです。
購入する前に、家に飾るスペースがあるのか、どこに飾るかなどを考えてからどんなものにするか考えるようにしてください。
また、飾り終わった後の収納スペースについても検討しておくほうが良いですよ。
そういった方のために、最近は小さめの可愛らしいデザインの飾りも増えています。ホコリがかぶりづらいガラスケース入りのものなども人気があるそうですよ。
しかし、ケースに入っているものは、ケース内にいろいろと入っていて窮屈そう、ちっぽけな感じがするという意見もあるので、実際に見てから決めるほうが良いでしょう。
値段が高い=良い造りということではないそうなので、『子供のために』という気持ちを大切にして決められると良いと思います。
アフターサービスがあるかどうか
しっかりしたものを購入すれば壊れることは少ないですが、高額のものを購入するので万が一壊れてしあった時にアフターサービスがあれば安心ですね。
きれいに長い間飾れるようにメンテナンスをしてくれる場合もありますよ。
高額のものを購入する場合は、保障があるものが良いと思います。
五月人形で人気の戦国武将とその意味は?
では、人気の戦国武将についてご紹介していきます。どのような歴史背景があり、どんな人物像があるのか、選ぶときの参考にしてくださいね!
上杉謙信
出典:https://item.rakuten.co.jp/ill/gn-15-m190-036569/
上杉謙信(うえすぎけんしん)は、越後の武将です。三日月形のシャープな前立ての中央に日輪が配されたデザインが印象的な兜です。
最強の戦国武将の一人と言われ、動乱の時代に人々に「越後の虎」と呼ばれていました。内乱続きだった越後の国を統一し、戦だけではなく、産業を復興して国を繁栄させ、他国から救援を要請されると何度も出兵して援助しました。
とにかく人に対して「義」を貫き、こそくな手段を嫌うので何事にも正面からぶつかっていくような戦をしていたようです。敵の武田信玄が塩不足で苦しんでいることを知ると、敵であっても塩を送って援助したというエピソードもあるそうです。
込められた願い
『誰にでも優しい人になって欲しい』
『多くの人をまとめられるような意志の強いたくましい男の子になって欲しい』
という意味が込められているのではないでしょうか?
徳川家康
出典:https://item.rakuten.co.jp/fusimiya/6gsn5-624a/
徳川家康(とくがわいえやす)は、今の愛知県出身の武将です。
江戸幕府を築いた日本でも有名な戦国武将で、唯一の天下統一をした徳川家康は、人気の高い兜として定着しているようです。他の兜と比べると、家康の兜はとてもシンプルです。
徳川家康の鎧兜は、枯れることのない繁栄と長寿のシンボルである「シダの葉」をモチーフとしています。この鎧兜は、戦国の世に終止符を打った「関ケ原の戦い」で身に着けて勝利したことから、非常に縁起の良いものとして扱われました。
込められた願い
『何事も最後まで頑張れる子どもになって欲しい』
『家康のように強くてたくましい男の子になって欲しい』
『子孫繁栄』
という意味が込められているのではないでしょうか?
伊達政宗
出典:https://www.toysrus.co.jp/s/dsg-631675100
伊達正宗(だてまさむね)は、東北の武将です。
真っ赤な鎧を着て合戦に向かったり、伊達軍の武士全員の具足に金の装飾を付けたりと派手好きな武将であったと言われています。
兜は漆黒のシルエットに、大きな弧月が浮かぶ先進的なデザインが印象的でした。その武装姿が評判になり、「伊達男」=派手でおしゃれな男性という言葉の使い方が定着したと言われています。
正宗のすごいのは、身なりだけではなく生き方全体にも反映されていて、五感に優れて、何事にも高い技術と能力に恵まていたそうです。
伊達政宗は、幕府の鎖国令下のなかでオランダやローマ教皇との交流を試みたりと、その斬新さや大胆不敵な振る舞いとしても有名だったようです。
込められた願い
『何事にも恐れることなく挑戦できる子になって欲しい』
『高い技術や能力に恵まれ、華やかな人生を歩んでもらいたい』
などの願いを込められると良いのではないでしょうか?
織田信長
出典:https://item.rakuten.co.jp/babu/gy10oda-40kazan/
織田信長(おだのぶなが)は、今の愛知県出身の武士です。
信長と言えば「天下統一」という言葉がまず最初に頭に浮かんでくるのではないでしょうか?
鉄砲と南蛮貿易、旧勢力や商業形式を刷新する革新的なアイデアで、天下統一の目前にまで迫った天才の鎧兜には、最先端の技術をいち早く自身の身に取り込むような革命児でした。
革命的な武将であった織田信長にあやかって、以下のような願いが込められたいるようです。
込められた願い
『どんな時にも自らが先頭に立ち、活躍できる人になって欲しい』
『大胆に、新しい時代を切り開くような人になって欲しい』
というような思いを込めて選ばれる方が多いようです。
真田幸村
出典:https://ishikuraningyou.com/?pid=88645668
真田幸村(さなだゆきむら)は、信州の武士です。
戦乱の時代に徳川家康に対して死を覚悟させるような強い意志を貫いた武将として現代でも人気が高いようです。
真田幸村といえば有名な六文銭の飾り。強いイメージの赤色を中心とした兜の作りからは高貴な力強さを感じますね。
真田幸村の鎧兜は、「風林火山」で知られる真田家の元主君・武田信玄が率いた精鋭「赤備え(あかぞなえ)」がモチーフです。
兜は亡き父から譲られたものとも伝わり、「逆境にも立ち向かう強さ」や「類稀な勇気」が描かれます。
込められた願い
『敵を恐れない勇気や立ち向かう強さがある男の子になってほしい』
『しっかりとした自分の意思を持ち活躍できる人になってほしい』
などの思いを込めて選ぶとよいと思います。
人気の五月人形おすすめ10選!
まとめ
いかがでしたか?
戦国武将にはそれぞれに込められた意味があるので、お子さんへの願いを込めて決められると良いと思います。
長く飾る大切なものですの、慌てて選ぶことがないように、事前にしっかり調べて購入されることをおすすめします!
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