花粉症

妊婦の花粉症に漢方薬は大丈夫?市販薬は?

投稿日:2017年12月14日 更新日:

妊娠している方で、今年の花粉症はどのように対策をしようか考えている方もいるでしょう。妊娠をしていると、おなかの赤ちゃんのことをまずは考え、薬は使えないことが多いといいます。毎年花粉症の症状が出ている方は薬以外で対策を考えなくてはいけませんよね。

漢方薬も花粉症に効果があると言いますが、妊娠していても使用はできるのでしょうか?
今回は、妊娠中の花粉症の漢方薬についてまとめました。




妊婦の花粉症に薬は飲まない方がいい?

妊娠中の薬の使用は避ける

おなかの赤ちゃんとママの体は、子宮の中のへその緒でつながっており、赤ちゃんはママの食べたもの、飲んだものから栄養をもらっています。

子宮の中には「胎盤」があり、胎盤は余計なものが赤ちゃんにいかないようにフィルターの役割があります。

薬の成分アルコールなどは胎盤で除外されることなく、そのまま赤ちゃんにいってしまい、赤ちゃんの成長に影響する可能性があります。

特に、妊娠4〜10週目は赤ちゃんの心臓や神経など大切な器官をつくっている時期で、この時期に薬を使用すると1番影響が出やすいと言われています。

おなかの中の赤ちゃんに奇形が生じる可能性のある薬を飲むと異常が生じる可能性がありますが、そのような薬はごくわずかであり、必ず奇形が生じるというわけでもありません。医師の指導を受け、用法、容量を守って服用していれば問題はありません。

しかし、場合によっては赤ちゃんに影響することもあるので、できるだけ薬の使用は避けた方が良いと思われます。

漢方は花粉症に効果があるの?

花粉症の症状といえば、目のかゆみ・鼻水・くしゃみ・鼻づまりなどがありますが、これらの症状は身体に花粉がはいってきて、異物を排出しようとしている自然な働きなのです。これを繰り返しているうちに、体の防衛反応が強くなり、花粉に対して過剰に反応してしまっているので辛い花粉の症状がでてしまっています。

花粉症の症状が強く出るのは身体の免疫バランスが崩れている証拠なんですよ。
日々の生活の中で、生活のリズムの崩れ・睡眠不足・ストレスなどで体の免疫機能が弱くなっている方は花粉症の症状も強くでると言われています。

漢方には、花粉症の症状を緩和するものと、体質を改善するものがあります。

漢方は身体の自然治癒力が高まるように作用するもので、直接症状を緩和するわけではありません。身体全体の血流をよくしたり、胃腸を強くしたりして体の免疫機能を高めていってくれます。

そのため即効性はありませんが、漢方によって体を整えることで花粉症の症状がでにくい体になると言われています。



妊婦でも花粉症対策に漢方薬は大丈夫?

漢方薬=副作用がないわけではない

病院などで処方されてり、ドラッグストアなどで購入できる薬の多くは西洋薬といい、人工的に科学的な成分で作られていることが多く、狙った作用を発揮しやすいのでよく効くといわれています。しかし、欲しい作用以外にも体に影響するので副作用(眠気、下痢などさまざま)も出ていくのです。

一方、漢方薬は主に植物成分から作られています。そのため妊娠中でも安心と思ってしまったり、薬より副作用が少ないと感じるのかもしれません。しかし、野菜だって食べ過ぎれば毒を持つものもあるのと同じで、植物で作られている以上、摂りかたを間違えると影響が出ないとはいえません。

漢方薬=副作用が無いわけではない 

ということを覚えておいてください。

西洋薬に比べると、漢方薬は体には影響が少なく効果も穏やかといえます。でも胎児が成長する妊婦さんは、少しの影響も排除するのが一番です。漢方薬は必要が無ければ飲まない、市販の生薬でできた薬も避ける、どうしても薬が必要な症状がある際に医師の処方の元利用するのが一番です。また、漢方薬でも特に妊婦が飲まないほうが良い薬もあるようです。

 

妊婦がNGな漢方の成分

漢方薬の中でも、妊娠中に影響がでる成分があります。
それは『大黄』という成分です。この大黄は下剤成分で、服用すると子宮を収縮させる可能性があると言われています。子宮が収縮すると、おなかの張りにつながり早産流産になってしまうこともあります。

「大黄甘草湯」や「桂枝加芍薬大黄湯」など、「大黄」という言葉が入っている漢方薬は要注意です。もし何らかの改善のために漢方薬を利用する際には、必ず医師や薬剤師の方に妊娠している事を言いましょう。

また、風邪薬としてよく利用されているのが葛根湯ですね。妊娠中に風邪を引いたら市販の薬はまずいけど、葛根湯なら漢方薬だから大丈夫かな?と思ってしまいます。しかし、先ほど紹介したように大黄が含まれているものもあるため、成分には注意してください。

 

妊婦の漢方薬は市販でもいい?

市販薬は効き目が弱い?

市販薬でも漢方薬は売られているので、手軽に買えて便利ですよね。しかし、市販で売られている漢方薬は病院で処方してもらうものより含まれている成分が少ないと言われています。成分少ない=効き目が弱い、ということになりますね。

また、自分の症状を見て市販で漢方薬を買っても、もしかしたら体に合わず効果があまり感じられないこともあるそうです。自分の身体に合ったものに巡り合えれば、その漢方薬で良いと思いますが、よりしっかりと花粉症の症状を抑えたいと考えている方や、時間に余裕があるなら医療機関で一度診察して漢方薬を処方してもらう方が良いでしょう。

医療機関によっては漢方薬を扱っていないところもありますので、事前に調べたり、電話で確認してから受診することがおすすめです。

 

妊娠の薬は医師に相談を

すぐにでも花粉症の症状を緩和させたいけど、仕事で病院に行けない、時間がない、なんて方は薬局で手軽に薬を買いたいと思いますよね。

しかし、漢方薬であっても妊娠中に自己判断で薬を買って飲むということは絶対大丈夫、ということはないので一度薬剤師や医師に確認する方が良いと思いますよ。

妊娠しているなら、産婦人科などでも花粉症の対策として薬を処方してくれると思いますので、まずは検診にいっているかかりつけの産婦人科の先生に相談するようにしましょう。

 

 

まとめ

・漢方薬は、体の自然治癒力を高めて花粉症の症状を緩和することが期待できるもの

・妊娠中の薬の服用は、漢方であっても自己判断の使用は避けましょう。

・妊婦でも服用できる漢方薬はあるので、購入する前に医師や薬剤師に相談しましょう。

 

薬以外でも、食べ物や飲み物で症状を改善することができるのでまずは食事療法から行ってみてください。

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