1月になると天気予報の中に花粉情報がはいってきます。
実際に花粉症の方は本当に大変です。薬を飲んだり、目薬、めがねを使用している方もいらっしゃいます。
外出する事自体が嫌になってきたりするでしょう。気分的にも自律神経系が崩れてしまう場合もあるのではないでしょうか。
すでにご存じかもしれませんが、花粉症にお茶が効くという事が言われていますので、これから花粉症対策でお茶を飲んでみようという方に向けて、効果のあるお茶の種類と効果的な飲み方をご紹介します。
薬を使わずに花粉症対策を考えている方は、ぜひ参考に取り入れてみてください!
Contents
お茶は花粉症に効く?期待できる効果は?
花粉症の症状や主な原因は?
花粉症の四大症状といわれているのが、
- くしゃみ
- 鼻水
- 鼻づまり
- 目のかゆみ
です。
そのほか、のどの痛みやかゆみを感じたり、咳が出たりします。
頭痛や微熱、体のだるさなど、カゼの症状とよく似ているので、本当に花粉症なのかどうかは、アレルギー検査をしないとわかりません。
花粉症の原因となる植物は季節によって異なります。
春 :ヒノキ科(スギ、ヒノキ、サワラ、ネズなど)
初夏:イネ科雑草(カモガヤ、スズメノテンポウ、イタリアン・ライグラスなど)
秋 :キク科の雑草(ブタクサ、オオブタクサ、ヨモギなど)
花粉症が多くの人に発生する理由としては、
1)花粉の量が多い
2)花粉の抗原体が強い
3)生活圏に花粉が多く飛んでくる
という、この三点が影響しています。
スギ花粉に反応する人が7割になるそうです。
花粉症にお茶が効果的な理由は?
花粉症にお茶が効果的と言われています。
お茶に含まれるカテキンやポリフェノールという成分が花粉症のアレルギー症状を緩和する効果を期待されています。
カテキンは、ポリフェノールの一種でお茶の渋み成分のことです。
このポリフェノールは花粉症の原因であるヒスタミンやロイコトリエンという物質が体内で放出されるのを抑制する働きがあることが分かっています。
つまり、ポリフェノールの多いお茶を飲むことで花粉症の予防につながるということになります。
ただし、薬のような効果は期待してはいけません。
あくまで民間療法で、実際に飲んでも即効性があるわけではないので、自分好みの味のお茶を見つけて、日常から飲んでいるといいでしょう。
期待できる効果は?
お茶にも色々種類がありますが、アレルギー制御、抗菌、抗ウィルス作用があります。
体内の活性酸素を除去する酵素が豊富に含まれ、抗酸化作用もあります。
アレルギー性鼻炎のうち、花粉に反応している場合が花粉症と言われ、反応しない時にはダニやホコリが原因と考えられます。
いろんな情報サイトを見て回りましたが、お茶や食べ物などで体質改善して花粉症の症状が改善したという方は多いので、期待できると思います!
私はグァバ茶(=シジュウム茶)で昨年は、
ほとんど薬を飲まずに乗り切りました。今年ももう飛んでいますよね。
くしゃみが出始めて以来、毎日飲んでいます。引用:http://komachi.yomiuri.co.jp/t/2005/0120/028837.htm
毎年スギ花粉の時期は毎日薬をのみますが、12月頃からべにふうき茶を飲み始めて、今年は本当にひどい時2〜3日くらいしか花粉症の薬を飲まずに済みました。
引用:Amazon
花粉症対策をお茶で行うメリット
お茶を飲んで花粉症対策を行う薬のように副作用を心配する必要があまりないのが大きな利点です。
日本人の生活スタイルの中に、多くの世代で普通にお茶を飲むことが多いです。
授乳中のお母さんや妊娠中の方も安心で、ビタミンC、葉酸などの栄養素も豊富です。
小さいお子さんや高齢者の方も、お茶なら安心して飲むことができるでしょう。
身近なもので、特に意識をしなくても口にしているものなので、花粉症抑制の効果があるのであればなおさら良いです。
お茶のカフェインが気になる方はこちらの記事でご確認ください▼
花粉症に効果のあるおすすめのお茶の種類は?選び方や飲み方は?
では、具体的にどの種類のお茶が花粉症の効果があるのでしょうか?
おすすめの種類と飲み方などをご紹介します。
甜茶
甜茶は中国南部の桂林の奥地に広がる山岳地帯に自生するバラ科の植物からつくります。
甜茶はカルシウムやカリウム、マグネシウム、鉄などのミネラルやポリフェノールが含まれています。
甜茶には、バラ科の他、ユキノシタ科、アカネ科などがありますが、抗アレルギー作用が期待できるのは、バラ科です。
買い求める際にはバラ科であることを必ず確認してください。
甜茶に含まれる「甜茶ポリフェノール」には、アレルギーの原因物質「ヒスタミン」の過剰分泌を抑制する効果があります。炎症反応に関する「シクロオオシゲナーゼ」という酵素の働きも併せておさえると言われています。
この効果から花粉症やアレルギー性鼻炎などの症状の緩和や改善に期待されています。
飲み方としては、
1)花粉の飛び始める2週間から1カ月前から飲みはじめます。
2)一度にたくさんのむのではなく、少量をこまめに飲みます。
効果的には個人差があるので、効き目のある人、ない人が出てくることは否めません。
摂取量の目安としては、甜茶葉3gを1リットルの水で5分ほど煮出したくらいの濃さが良いです。
沸騰してから弱火にすることがポイントです。長く放置してしまうと苦味が出てきてしまうので注意してください。
1日に120~400mlほど飲むと良いと言われているので、3回の食事の時に飲むなど分けて摂取すると良いと思います。
べにふうき茶
紅茶系の品種「べにほまれ」と中国系の「ダージリン」を交配して作られたお茶です。
メチル化カテキンという成分を多く含有していますが、一般的な緑茶には含まれない成分です。普通の緑茶より葉が大きくなるまで育てるのが特徴です。
メチル化カテキンの作用として、炎症物質や抗体を作ることを抑える働きがあるため、アレルギー反応を抑える効果があります。
また、ポリフェノールの中のタンニンのストリクチニンという物質も含まれており、抗体の変換などを抑え、茶カテキンのヒスタミンの放出効果と活性酸素消去作用によって症状が緩和されます。
ティーパックや粉末タイプなどが製品化しています。茶葉タイプの方が成分の抽出量が多く出るので、どちらかと言えば、茶葉が入っているものがおすすめです。
対策は早めに開始するのがよいです。
夏のうちからでもかまいません。少なくとも花粉が飛び始める1カ月~1週間ぐらい早めから飲んでおくと、飛散する時期のつらさがかなり異なるようです。
メチル化カテキンは摂取して3~4時間ほど体内にとどまり、徐々になくなってしまうので、一度に大量に飲むのではなく、こまめに飲むようにしましょう。
1日4~5回を目安に飲むと効果があるので、こまめに毎日飲みましょう。
ルイボスティー
ルイボスティーは南アフリカ共和国の西ケープ州ケープタウンの北部に広がるセガルバーグ山脈一帯に自生するマメ科の植物です。
葉を乾燥させて作る飲み物が「ルイボスティー」です。南アフリカで生産されている量の約半分が輸出されます。
葉は紅茶のように赤くてほのかに甘みがあります。
カフェインを含まず、タンニン濃度が低いので妊婦さんなどにもおすすめです。
多数のフェノール系化合物を含んでいる中でも、抗酸化フラボノイドの成分が活性酸素を除去する役目(SOD酵素)に作用があると言われています。
カフェインが含まれていないので体質改善という意味も含めて、飲んでみるのもいいかもしれません。煮出して成分を良く出して飲むとよいです。
体にあわない場合、副作用として下痢、便秘、頻尿、アレルギー反応などがあります。マグネシウムが多く含まれているのが原因です。
マメ科の植物なので、大豆類にアレルギーを持っている方はやめておいた方がよいでしょう。
ルイボスティー10分以上かけて煮だす方が効果が高いと言われています。
ティーパックのものが多く売られていますので、そちらをしっかりと煮だしてください。
その理由は、しっかり煮だすことで「フラボノイド」という成分がたくさん出て効果を高めるそうです。
ルイボスティーなら1日にコップ2杯~3杯以上飲むことで花粉症に効果があると言われていますので、毎食の食事と一緒に飲むと摂りやすそうです。
シジュウム茶
原料となる樹木はグアバの近縁種です。南米のペルーやブラジルが原産地でカフェインは入っていません。
シジュウム茶から抽出されたエキスはアレルギー症状を引き起こすヒスタミンやロイコトリエンなどを抑制することが確認されています。
アレルギー原因物質が血管に流入するのを防ぐ作用もあります。
シジュウムにはポリフェノール類とフラボノールが豊富に含まれています。細胞の老化を防ぎ、免疫力を強化する作用があります。
アレルギーの原因となる体内の老廃物や有害物質を尿と一緒に排出させる作用から体質改善効果があります。
副作用が出る場合があるので、アレルギー治療を受けている人は飲用する前に医師に必ず相談するようにしてください。
タンニンが多く含まれているので、大量にとらないように注意してください。
200mlのお湯で煮出し、1日2回程度から始め、慣れてきたら3~5回ほどがおすすめです。
鉄分を阻害するため、妊娠中の方、授乳中の方、造血剤や鉄剤を服用されている方は飲まない方がよいです。
はとむぎ茶
濃いめの煎じ汁の方が効果や効能を実感しやすいです。
はとむぎは、イネ科の一年生の草本です。9~10月頃刈り取り、苞皮、果皮をむいて日干しをします。
利尿作用により体にたまっている毒素を体外に排出させるアレルギー抑制、抗菌、抗ウィルス効果があります。花粉症などのアレルギー予防や症状の軽減効果が期待できます。
はとむぎは、そのまま食べることができます。
お茶にして飲む以外に、ヘルシーなおやつとしても手軽でいいかもしれません。
間接的に体質改善につながるので、一年を通じて試してみるのもいいでしょう。栄養素としては、タンパク質、ビタミンB、リン酸、カルシウム、カリウムなどが含まれています。
1日の分量は、10g~30gを煎じて飲みます。
はとむぎ茶として販売されているので、手に入れるのは簡単です。
「爽健美茶」のような味で美味しいそうです。
目安量は特にないようですので、食事の時に一緒に飲むなど1日に数杯飲むと良いと思います。
水のように大量に飲み続けるとお腹を下してしまう場合もあるので、お腹が弱い人は注意してくださいね。
はと麦茶は、体を冷やし、子宮収縮作用があるので妊婦の方は控えた方が良いと言われています。
緑茶
緑茶はカテキンを含み、ヒスタミンが過剰になるとそれを調整する作用があります。
カテキン類にアレルギーを抑える効果があります。
緑茶のカテキンの特長は吸収率が早く、皮膚や粘膜を保護する働きと殺菌作用です。
1日7~8杯程度の量が良いようです。
普通の濃さのお茶を3時間置き位で飲むのが目安です。
カフェインの過剰摂取は、動悸、息切れ、不眠さらに胃腸障害が起こることがあります。
無理をしない程度で飲みましょう。カフェインで不眠になってしまうと逆効果になってしまいます。
花粉症対策でお茶を飲むときの注意点は?
薬ではないので即効性はない
上記にあげたお茶は薬ではありません。
毎日飲んでいてもすぐに効果が現れるようなことはありません。
少なくとも花粉が飛び始める前から飲む必要があります。
すでに試してみて効果があると感じているのであれば、花粉情報が出る前からでも飲み始めるとよいでしょう。
長期間飲み続けることで体質改善できる
茶のカテキンには抗アレルギー作用や抗酸化作用があり、花粉症改善に効果があるとされていますが、体質改善にも効果があります。
長期的に飲み続けることは体質改善につながります。
それとともに、
1)バランスの良い食事
2)規則正しい時間に食事を摂る
3)肉類やタンパク高カロリーの食品より、魚や野菜中心の食生活
4)身体が温まる食材
5)食事の量は一度にたくさんではなく少しずつを心がける
というように、食生活を見直すきっかけにしてもらいたいです。
花粉症だけでなく、生活自体の改善で体調が良い状態を維持しましょう。
お茶の飲みすぎは大丈夫?
お茶にはカフェインが含まれているものもあります。
カフェインのメリットは集中力を高め、目を覚まさせる事です。覚醒作用があるためです。
記憶力の向上の効果もあるので、作業の生産性やスピードの向上が期待できます。
効果の継続時間は摂取してから30分程度してから効き始め、6時間程度で効果が消えます。
カフェインには副作用もあるので摂りすぎには注意が必要です。
副作用としては、短期間に大量に摂取した場合の急性中毒と長期間に渡り摂取し続けた場合の慢性中毒があります。
大人の一日の適度なカフェイン摂取量は200mg~300mgです。
通常の緑茶、紅茶、ほうじ茶などは150mlあたり30mgのカフェインが入っています。
玉露は150mlあたり、180mg。
抹茶は150mlあたり、48mgです。
全体的に一日に6~8杯程度が目安です。
ペットボトルのお茶は500mlに対して50~65mg、濃い緑茶の場合には、100mgです。
ペットボトルなら2本程度が無難な本数です。
1日の水分の量はもう少しとってもいいので、ミネラルウォーターや麦茶などを間に飲むといいでしょう。
まとめ
花粉症の大変さは周囲を見ていると本当につらそうです。
私はなんとなく目がかゆくなったりする程度で、花粉症なのかどうかははっきりしません。花粉の時期は、花粉対策用の目薬を使う程度です。
お茶の効用で少しでも症状が抑えられるといいですが、合う、合わないがあります。
どのお茶を選択するかは、飲んでみないとわかりません。一番手軽なのはやはり緑茶です。
ある年突然花粉症になるようなことがありますが、ある年突然花粉症から解放されることもあるようです。
花粉症はスギの木の造林が影響を及ぼしたようですが、広葉樹を植樹するようにして森林全体のバランスをとると、減少していくのではないでしょうか。
参考文献
花粉症がラクになる
著者:赤城智美・吉村史郎
発行:コモンズ
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