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七夕の由来は?短冊に願い事を書いて笹に飾る意味とは?

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7月7日は『七夕』です。

小さいころから七夕の日には、短冊に願い事を書いて笹に飾ってお願い事をしていたという方も多く、馴染みのある年間行事のひとつではないでしょうか?

 

「7月7日に晴れていれば織姫と彦星が会える」という話を聞いたことがある方も多いかと思いますが、七夕には本来どのような意味や由来があるかご存知ですか?

七夕に願い事を書き笹に飾る意味などもまとめましたので、ぜひ七夕の日にその意味を周りの方も教えてあげてください。




七夕の由来は?

『七夕』は「たなばた」または「しちせき」とも読みます。
日本の大切な季節の節目をあらわす五節句の一つで、7月7日は『七夕の節句』または笹を使って行事を行うので『笹の節句』とも言われています。

五節句とは、季節の節目となる日で、奇数が重なる日は良くないとされてそれを避けるために邪気を祓うために行われました。この日は、季節の植物から生命力をもらい邪気を祓います。

1月7日:人日の節句(じんじつ)
3月3日:上巳の節句(じょうし)
5月5日:端午の節句(たんご)
7月7日:七夕の節句(しちせき)
9月9日:重陽の節句(ちょうよう)

 

大切な季節の節目である「七夕」ですが、今のように日本に伝わるまでに3つの由来があると言われています。

棚機(たなばた)のよる由来

棚機(たなばた)とは、神事で使う着物を織る機会の名前です。
七夕(たなばた)と読み方は同じですが、全く意味の違うものになります。

〈棚機イメージ〉

画像引用:http://yaplog.jp/sendai_kaze/archive/467

 

その昔、日本の禊で乙女が織った着物を神様が祀られている棚に供え、秋の収穫の豊作を願ったり人々のけがれを祓うという神事が行われていました。

その時、大切なお供え着物を織るのに使われていたのが『棚機(たなばた)』です。
また、棚機を使って織物をする乙女のことを「棚機女(たなばたつめ)と言っていました。

 

その後、この行事はお盆を迎えるための準備として7月7日に行われるようになりました。
そして「棚機(たなばた)」の読み方から、「七夕」のことを当て字で『たなばた』と読むようになったといわれています。

 

おりひめとひこぼし伝説による由来

おりひめとひこぼしといえば、「天の川で引き裂かれていて、1年に1度7月7日の七夕の日だけ会うことが出来る」というロマンチックな話を聞いたことがありませんか?
その話の由来にもなっているのがこの伝説です。

七夕の季節になると、夜空にはとても輝くきれいな二つの星があります。それは、

琴座(ベガ)・・・裁縫の仕事の星。織女星(しゅくじょぼし)と呼ばれる
鷲座(アルタイル)・・・農業の仕事の星。牽牛星(けんぎゅうぼし)と呼ばれる。

古代の中国では、それぞれの星にこのような意味を持っていたそうです。

 

この2つの星の間には、小さな無数の輝く星があり川のように見えることから「天の川」と呼ばれています。

ベガとアルタイルの2つの星は、天の川を挟んだ両側に位置します。

 

この2つの星は、旧暦の7月7日(今の8月7日)に1番光輝くことから、お互いを求めあっているように見えこの日はお互いに巡り合うことができるという七夕の話の由来になったといわれています。

 

 

乞巧奠(きこうでん)による由来

乞巧奠(きこうでん)は、中国の行事の一つです。

中国では、琴座(ベガ)が裁縫の星であることから、この星が光輝く7月7日には「織物が上手になりますように」と織女星にあやかって織物が上達するようにお願いする風習が生まれました。

はじめは織物上達だけのお願いごとでしたが、次第に芸事や書道などさまざまなお願いごとをするようになったと言われています。

それが今でも受け継がれており、「七夕の日にはお願い事をする」という日として続いているようです。

 

 

この3つの由来から、今の日本の七夕ができたのだと言われています。



七夕に短冊に願い事を書く意味は?

七夕の日には、短冊に願い事を書きますが、その短冊にはどのような意味があるのでしょうか?

短冊は、中国の行事の『乞巧奠(きこうでん)』からできたものです。

始めは織物の上達を星に願っていましたが、次第に様々なことをお願いするようになっていきました。

 

次第に日本にもこの風習が入ってきて、江戸時代には寺子屋で学んでいる寺子たちが「習字が上達しますように」と筆で短冊に書いたのが始まりだと言われています。

今では、どんなお願い事でも書いて良いとされていますね。

 

七夕の短冊の色に意味はある?

現在の七夕の短冊は、特に色に決まりもなく好きな色の色紙などを細長く切ったものに願い事を書くと思います。

しかし、七夕に短冊をつけるようになった当時は5色だったと言われています。

 

七夕の歌にこのような歌詞があります。

五色の短冊 私がかいた
お星さま きらきら
空から見てる

この五色というのは、赤・黄・緑・白・紫(黒)の5色のことをいいます。

神社やお寺などでこのような幕を見たことはありませんか?これも五色です!

このカラフルな5色には『魔除け』の意味があるんですよ!
この5色は、古代中国の五行説からきたと言われています。

【五行説とは?】

五行説とは、古代中国に端を発する自然哲学の思想のことです。
全てのものは木・火・土・金・水の5種類の元素から作られるという説である。

また、5種類の元素は「互いに影響を与え合い、全ての物が変化と循環すると」という考があります。

吹き流しの5色にも、

赤→火
青→木
黄→地
白→金
黒→水

という意味があります。

この五色を並べて五芒星に見立てると陰陽道でいう「魔除け」の意味があると言われています。

この5色を使った吹き流しには『魔除け』の力があるということがわかりますね!

他にも、鯉のぼりに付いている「吹き流し」にもこの5色が使われています。



七夕に短冊を笹に飾る意味とは?

七夕の日にお願い事を書いた短冊を笹に飾るのには、どのような意味があるのでしょうか?

日本では笹はとても神聖なものとして扱われていました。

笹は、根強くまっすぐと強く育つ生命力を持っており、雨風や暑さ寒さにも強いことから、昔から神秘的な力が宿っていると信じられてきました。
日本では、あらゆる大切な神事で笹は使用されています。

また、笹の空洞になっているところには神が宿るなんてことも言われていたようです。

 

ですから、七夕のお願い事も神聖な笹に飾ることで願うを叶えてもらえるようにしたのだと思います。

このように七夕には笹を使うことから「七夕の節句」のことを「笹の節句」とも呼んでいます。

 

 

まとめ

七夕の意味や由来をご理解いただけましたでしょうか?

七夕の日には、短冊にお願い事を書くと思いまが、それぞれどのような意味が込められているか知っていると今年の七夕はより楽しめると思いますよ!
是非、周りの方にも教えてあげてくださいね。






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